世界の片隅でひっそりと呟く

アラフィフのサラリーマンです

中国人も認める?日本の餃子は世界一!

『日本の餃子は中国の餃子よりも美味しい』という説が5chやyahoo知恵袋で流れています。中には『中国人も認めている』という説も見かけます。

結論から言いますと、認めている中国人はゼロではないにしてもごく少数だと思われます。私には中国人の知り合いは1人しかいませんが、まず間違いないという自信があります。

 

2005年に中国の大連に進出した餃子の王将が、経営不信で2014年に撤退しました。この大連という都市は中国の中でも日本人が多い都市ですので、そこでダメだったということは他の都市では余計に期待できないということでもあります。

 

私の知り合いの中国人とその家族も日本の餃子を食べます。しかし『有れば食べる』『お店で出てくれば食べる』だけで、美味しいから積極的に食べに行くいうことではありません。普段は中国風の餃子を自分達で作って食べてます。日本の餃子も不味くはないけど特に好きでもない、という感じでしょうか。

これは彼らの食生活を考えればすぐ分かります。ご存知の方も多いかと思いますが、中国で餃子と言えば茹で餃子です。また、餃子は主食です。皮が厚くてもちもちしてます。簡単に食事する時は餃子のみ、手をかけた食事の時は餃子とオカズです。

仮に中国人が餃子を食べようとして日本の焼き餃子が出て来たらどうなるでしょうか? 日本の餃子は一般的には皮が薄ければ薄いほど良いとされています。ニンニクも入ってます。油で焼いてます。餃子だけでお腹いっぱいになるまで食べられるでしょうか? 胸焼けしてしまいますね。日本の餃子はあくまでもオカズ、ご飯やラーメンと一緒に食べるものです。

つまり、料理としてのコンセプトが違うわけです。中国の餃子は日本人の感覚からするとおにぎりに近いと思います。おにぎりだけでも食べるしオカズと一緒にも食べます。一方、中国人が日本の餃子を見たら、恐らく具ばっかりでご飯の比率が凄く少ない焼きおにぎりのように感じるのではないでしょうか。もし日本人が中国に行って、おにぎりを注文したらシャケの切り身の周りにご飯粒をまぶして焼いた料理が出てきたとして、それをご飯のオカズにして食べたら別に不味くはないと思います。しかし、「いや俺はおにぎりを食べたかったんだけど…」とがっかりするのではないでしょうか。

 

餃子の王将 大連 撤退』でググると失敗の原因を分析している記事がいくつか出てきますが、大抵は「現地化に失敗した(中国人の好みに合わせられなかった)」という分析結果になっています。中には「日本の味を再現できなかった(日本の味なら売れないはずがない)」という、私から見るとかなり恥ずかしい分析もあります。

私が考える敗因は、味の問題ではなく『餃子』というネーミングを使ったことなのではないかと。これがもし『挽肉と刻みキャベツの包み焼きニンニク風味』というネーミングの日本風料理ならそこそこ勝負になったのではないかと思います。

 

今回私が言いたいことは、別に餃子の王将の敗因を分析しようということではなくて、「日本の餃子は中国の餃子より美味しい」とホルホルするのは恥ずかしいから止めましょう、ということです。

韓国面に落ちてますよ。